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酸性雨調査

ページ番号 315-546-350

最終更新日 2024年3月12日

酸性雨とは

 二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOx)などを起源とする酸性物質が雨・雪・霧などに溶け込み、通常より強い酸性を示す現象です。
 酸性雨は、河川や湖沼、土壌を酸性化して生態系に悪影響を与えるほか、コンクリートを溶かしたり、金属に錆を発生させたりして建造物や文化財に被害を与えます。

 酸性雨の目安

大気中の二酸化炭素が十分溶け込んだ場合のpHが5.6であるため、pH5.6が酸性雨の一つの目安となります。(pH5.6以下)

酸性雨測定方法

エコプラザ西東京屋上に設置してある酸性雨自動測定装置により測定

令和4年度
令和4年度 調査結果

PH(水素イオン濃度)とは

0から14までの間の数値で表現され、7が中性、7を下回るものは酸性、7を超えるものはアルカリ性を示す。


酸性雨による悪影響

酸性雨についてよくある質問

雨は、降り始め時に酸性が強く、だんだんと弱くなると聞きましたが、本当なのでしょうか?

本当です。
 人間活動により空気中に放出された酸性物質(硫黄や窒素の酸化物)が雨に溶け込んで地表に降ってくると、酸性雨となります。
雨に酸性物質が溶け込む仕組みはふたつあり、ひとつは雨の元となる雲ができるときに空気中の酸性物質自体が雲粒の核となる場合で、もうひとつは雲から雨粒が落ちてくるときにその経路上に漂っている酸性物質を取り込む場合です。これらが組み合わさって酸性雨ができますが、後者の仕組みを考えると、降り始めの雨粒が空気中の酸性物質を取り込んで洗い流すので、雨が降り続くとその酸性度もだんだんと弱くなっていきます。

酸性雨の数値的な定義はあるのでしょうか?

絶対的な数値による定義はありません。
 酸性雨とは人為起源の酸性物質を空気中で取り込み酸性化した雨のことで、その指標としては酸性度を表すpH(ピーエッチまたはペーハー)が用いられています。
雨のpHは、人為的に放出された酸性物質が空気中に全くない場合であっても、空気中の二酸化炭素が雨水に溶け込むため、酸性を示します。また、二酸化硫黄などを空気中に放出している火山の周辺では、雨の酸性度がもともと強く、通常でも酸性よりの値を示します。酸性雨を判断する場合には、地域ごとに人為的な影響を受けない自然な状態での雨のpHを基準とする必要があります。
なお、空気中の二酸化炭素が純水に十分溶けた場合のpHは5.6であることから、pHが5.6以下の降水を一般的に酸性雨と呼ぶことがあります。

酸性雨が降るとどうなるのでしょうか?

河川や湖、土壌、植物などの環境に影響を及ぼす場合があります。
 酸性雨によって河川が酸性化すると、その水が流れ込む湖や池を酸性化します。この結果、水中に棲む昆虫類、貝類などが減り、これらを餌としていた魚も減ります。また、水中の植物にも影響があります。
酸性雨が長年にわたり降り続けると、地表の水や土の性質が変わって木が育ちにくくなり、最後には森林全体が枯れてなくなることがあります。

日本国内で気象庁と同様の観測をおこなっているところはありますか?

 国内では環境省が、24地点(平成26年3月時点)で観測を実施しています(越境大気汚染・酸性雨長期モニタリング計画)。

 なお、環境省が観測を実施している24地点のうち12地点が、東アジア地区を対象として13カ国が参加する「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)」に参加しています(東アジア地区全体では55地点(東アジア酸性雨データ報告書2014))。また、環境省主導のもと設立された「アジア大気汚染研究センター」がEANETネットワークセンターを担当しています。
参考: 環境省による酸性雨対策

関連リンク

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