熱中症に注意しましょう
最終更新日2013年6月10日
気温の上昇に伴い、熱中症に注意が必要な時期になりました。例年、梅雨明けの7月下旬から8月上旬に多発する傾向があります。現在も寒暖差のある日が続いており、急に暑くなった日などは特に注意が必要です。
熱中症は高温多湿で風がなく、日差しが強いときに起きやすくなりますが、室内にいても起こることがありますので、体育館での運動時や暑い室内でも注意が必要です。しかし、適切な予防をすれば防ぐことができます。熱中症予防の正しい知識をもち、自分の体調の変化に気をつけながらこの夏を過ごしましょう。
熱中症がおこりやすい条件
どのような環境でおこりやすい?
- 最高気温が30度を超える日
- 梅雨の合間に突然気温が上昇した日
- 梅雨明けの蒸し暑い日
- 体が暑さに慣れていない時
どのような場所でおこりやすい?
高温、多湿、風が弱い、輻射源(熱を発生するもの)があるなどの環境
具体例
工事現場、運動場、体育館、一般家庭の風呂場、機密性の高いビルやマンションの最上階など
どのような人がなりやすい?
- 脱水状態にある人
- 高齢者
- 子ども
- 肥満の人
- 過度の衣服を着ている人
- 普段から運動をしていない人
- 暑さに慣れていない人
- 心肺機能や腎機能が低下している人
- 自律神経や循環機能に影響を与える薬を飲んでいる人
- 体調の悪い人
熱中症の症状
次の症状が生じている場合には積極的に重症の熱中症を疑うべきでしょう。
- 高い体温
- 赤い、熱い、乾いた皮膚(全く汗をかかない、触るととても熱い)
- ズキンズキンとする頭痛
- めまい、吐き気、 意識の障害(応答が異常である、呼びかけに反応がないなど)
具体的な治療の必要性の観点から、重症度を3つに分類しています(PDFファイルをご覧ください)。
応急処置
体温の冷却をできるだけ早く行う必要があります。
意識のない時、呼びかけに対し返事がおかしい時は救急隊を呼ぶとともにすぐ体を冷やすことが大切です。
涼しい環境へ避難
風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内などに避難させましょう。
脱衣と冷却
できるだけ早く冷却することが大切です。
- 衣服を脱がせて、体からの熱の放散を助けましょう。
- 露出させた皮膚に水をかけて、うちわや扇風機などで扇ぐことにより体を冷やします。
- 氷嚢などを頚部、わきの下、大腿の付け根・股関節部にあてて、皮膚の直下を流れている血液を冷やします。
水分・塩分の補給
冷たい水を与えます。
大量の発汗があった場合には汗で失われた塩分も適切に補える経口補水液やスポーツドリンクなどが適切です。
※「呼びかけや刺激に対する反応がおかしい・応じない」「吐き気を訴える、吐く」時は、水分を口から与えないでください。
医療機関へ
自力で水分摂取ができない時、水分を補給しても症状が改善しない時は、緊急で医療機関に搬送します。
熱中症の予防
熱中症は生命にかかわる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。
暑さを避けましょう
(例)
- 日陰を選んで歩く
- 朝のうちに打ち水する
- ブラインドやすだれを垂らす
- 日傘をさす
- 帽子をかぶる
- 扇風機やうちわ・扇子を使う
- エアコンで室温を調節する
※エアコンの設定温度は実態とかなり異なっている場合があります。室温を測定し、28度を超えないように適切な温度となるようにしましょう。外気温との差が大きいとからだの負担になります。室内の人数、身体活動強度、服装などに合わせて上手に調整しましょう。
服装を工夫しましょう
- 皮膚表面まで気流が届き、汗を吸って服の表面から蒸発させることができるものが理想です。
- 襟元はゆるめて通気しましょう。
- 太陽光の下では、輻射熱を吸収して熱くなる黒色系の素材は避けたほうがよいでしょう。
- 直射日光下では、帽子をかぶりましょう。
(例)
- 吸汗・速乾素材の服
- 軽・涼スーツ
こまめに水分を補給しましょう
- 飲み物はお茶や水で十分です。
- 起床時や外出、入浴、就寝前など、汗をかくような場面の前後には飲みましょう。
- 体温を下げるために、温度は10度〜15度に冷えたものがよいとされています。冷蔵庫で冷えた水は少し置いてから飲むとよいでしょう。
- 好きな時に水分をとるよりも、定期的に取るほうが、体温上昇の抑制効果があります。
- 1回に200ミリリットル(コップ1杯)程度を少しずつ、時間をかけてのみましょう。胃の負担を軽減できます。
急に暑くなる日に注意しましょう
暑さに備えた体づくりをしましょう
暑さに対する体の適応は気候の変化より遅れて起こります。日ごろから、汗をかくような運動をする習慣を身につけておくと、暑さに対抗しやすくなり、熱中症にかかりにくくなります。
個々の体調に配慮しましょう
熱中症の発生には、その日の体調が影響します。脱水状態や食事ぬき、睡眠不足は避けましょう。
子どもと熱中症
子どもは汗腺をはじめとした体温調節機能が十分に発達しておらず、熱中症のリスクは成人よりも高いので十分な注意が必要です。
子どもの熱中症を防ぐポイント
- 子どもを十分に観察しましょう・・・顔が赤く、ひどく汗をかいている場合には、深部体温が上昇していると推察できます。涼しい環境下で十分な休息を与えましょう。
- 服装を選びましょう・・・大人は放熱を促進する適切な服装を選び、環境に応じて衣服の着脱を手助けしましょう。
- 水をこまめに飲ませましょう。
- 日ごろから暑さに慣れさせましょう。
高齢者と熱中症
高齢者は体温調節機能が加齢に伴って低下しています。温度差を識別する能力は60歳をすぎるころより低下します。また汗腺の数も減少し汗腺機能も低下します。そのため熱中症になっていることに気づくのが遅れることがあります。熱を放散する能力が低く、体に熱がたまりやすいので深部体温がより上昇します。
高齢者の熱中症予防のポイント
- 部屋の温度をこまめに測りましょう。
加齢に伴って暑さを感じにくく、発汗量も低下します。 - のどが渇かなくても水分補給をしましょう。
のどが渇いていると思った時は、すでに軽い脱水状態になっていることもあります。定期的に水分・お茶をとりましょう。 - エアコン・扇風機が苦手な人は、温度設定に気をつけたり、風向きを調節するなど工夫してみましょう。
- 困ったときの連絡先を確認しておきましょう。
多摩小平保健所及び圏域5市共同で、熱中症予防リーフレットを作成しました。ご活用ください。
参考文献
・熱中症環境保健マニュアル2011
・財団法人 日本体育協会ホームページ
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