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市長施政方針(平成25年5月31日)

ページ番号 960-073-400

最終更新日 2013年5月31日

 平成25年第2回西東京市議会定例会の開会に当たり、平成25年度の市政運営の基本方針について所信を申し述べ、議員の皆様、並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと思います。
 西東京市長に就任して3か月が経過しましたが、合併以来、本市に関わってきた多くの方々のご尽力の上に、今日の市政の発展があることを強く感じております。
 所信を申し述べるに先立ちまして、歴代の市長、議長・議員の皆様並びに関係者の皆様に、深く敬意を表したいと思います。

はじめに

写真:丸山市長

 昨年度は、アメリカ合衆国、韓国、中国、さらには北朝鮮と、関係諸国で大統領選挙や指導者の交代が行われました。我が国においても、12月に行われた衆議院解散総選挙により、民主党を中心とする政権が退陣し、自民党、公明党を与党とする第2次安倍内閣が誕生いたしました。
 安倍政権は「日本を、取り戻す。」を公約に、金融政策、財政政策、成長戦略を柱とする経済政策に速やかに着手し、日本経済の再生と東日本大震災からの復興に強い決意で臨んでおります。円高・デフレ、雇用や所得の減少、世代間格差の拡大、将来への不安や閉塞感などにより、ここ十数年、我が国経済は低迷を続けてきました。一方で、社会保障費などの政府支出は膨らみ、債務残高の対GDP比は先進国の中でも最悪の状況となっています。この経済政策によって景気回復と財政再建の両立が成し得るかは、次世代に責任を果たすという意味からも、極めて重要であると認識しているところです。

 私は、この2月に市長に就任した際、活気と元気に満ちあふれた西東京を目指し、市民の健康づくりや災害に強いまちづくり、地域の活性化、さらには持続可能な自治体経営などに取り組むことを公約としました。平成25年度予算の編成作業を通じて様々な議論を重ねてまいりましたが、少子高齢化が進展し人口が減少する時代を迎える中、中長期的な展望に立って元気な地域、元気な日本をつくることは、国と基礎自治体という立場の違いこそあれ、共通する課題と考えております。そのためには、総合計画と行財政改革大綱、この2つを両輪に、着実な市政運営を進めていかなければならないと、改めて意を強くしているところです。

これからのまちづくり

 合併によって誕生した本市は、新市建設計画に基づき合併特例債などの財政支援措置を活用しながら、道路、公園、再開発事業などの都市基盤整備や学校、子育て施設、福祉施設、コミュニティ施設などの整備を精力的に進めてきました。
 また、教育・子育て分野での相談機能の充実や中学校給食の完全実施のほか、地域情報化の推進による利便性の向上や市民参加条例の制定などソフト面でも幅広いニーズに応えてきたものと思います。
 現在、本市では平成26年度から平成35年度までの10年間における西東京市の新たなまちづくりの指針となるべき第2次総合計画の策定に向けて検討を進めております。
 今後10年間における最大の変化は、本市の人口が平成27年をピークに減少に転じると予測されていることです。少子高齢化のさらなる進行が大きく影響し、平成35年には4人に1人が65歳以上の高齢者となると見込まれています。保健、福祉や医療の分野での需要が高まることが予想され、これに応える施策を進めることが重要になってくると思います。
 平成23年3月の東日本大震災は、災害に強いまちづくりが喫緊の課題であることを私たちに再認識させることとなりました。都市基盤施設や建築物の耐震化など、防災対策の観点から取組を強化してまいります。
 近年「低炭素社会」ということが言われるようになりましたが、みどりの保全や地球温暖化などの環境問題には市民の関心も高く、本市においても市民、事業者などと一体となって循環型社会実現のための取組を強めていく必要があると思います。
 まちの元気は、市民の元気から生まれます。本市が元気で活力あるまちとしてあり続けるためには、地域経済の活性化が欠かせません。地域の産業を振興させ、新たな起業を後押ししていくとともに、まちの魅力を見つけ、積極的に発信していくべきだと考えます。
 以上のように様々な課題がありますが、地域コミュニティが担っていた助け合いや支え合いの機能の見直しや公共的サービスの新たな担い手としてのNPOや市民活動団体との協働をさらに進めるなど、地域の力を最大限に活用して取り組んでいきたいと思います。
 総合計画の策定に当たりましては、これまでの10年間のまちづくりの成果と市民の思いを次世代に引き継ぎ、新たなまちづくりへつなげていくことが今を生きるわたしたちの責任であると考えております。本市を取り巻く社会経済情勢は依然として厳しい状況ではありますが、新たな総合計画の下、多様化する市民ニーズや新たな課題に向けた取組を着実に推進し、まちの輝きを次世代につなぐまちづくりを進めてまいります。

行財政改革の取組

 ただいま申し上げたようなまちづくりを進めていく上では、10年後の将来像を描いた第2次総合計画が市政運営の指針となるものですが、これを実効性あるものとするためにも、健全な行財政運営基盤の確立は欠くことのできないものです。
 本市では、合併以来、3次にわたって行財政改革大綱を策定し、全庁を挙げて行財政改革に取り組んでおり、平成24年度には、社会経済情勢の変化や取組の進捗状況に合わせ、第3次行財政改革大綱の中間の見直しを行ったところです。
 厳しさを増す市財政状況の下でも様々な市民ニーズに応えてくることができたのは、これまでの行財政改革の取組の積み重ねがあったからこそと実感しております。
 しかしながら、今後の人口減少や高齢化のさらなる進展に加え、増加傾向にある生活保護費や、合併に伴う財政支援措置の終了・縮減など、市財政状況に関する将来の見通しはますます厳しいものとなっており、今後、自立した行財政運営に向けて真のスタートを切る時期を迎えた今が、まさに正念場と認識しております。
 こうしたことを踏まえますと、今後は、これまで以上に総合計画と行財政改革が両輪となって選択と集中を図らなくては、この困難な局面を乗り切ることはできないと痛感し、まずその第一歩として、計画と行革の期間的な整合を図るため、第4次行財政改革大綱の策定を1年前倒しし、平成26年度から第4次の行財政改革大綱をスタートさせるべく、策定に着手したところです。
 今年度までをもって策定する第4次行財政改革大綱では、市を取り巻く状況の変化を鋭敏に捉え、時代に即した取組を柔軟に展開することで、市民サービスの維持向上を実現し続け、次世代へとつながる行財政運営の確立を目指してまいる所存です。
 また、合併以来最大の積み残し課題である公共施設の適正配置・有効活用では、平成25年度予算の編成と合わせ、「公共施設の適正配置等を推進するための実行計画」を策定し、平成25年度から平成27年度までの取組についてお示しさせていただきますが、その中でも今年度は重点取組期間の最終年度として、多くの施設で将来に向けた方針決定を予定しております。
 とりわけ、本庁舎問題は重要な課題であり、昨年度に作成した本庁舎整備基礎調査報告書を基に、議員の皆様や市民の皆様のご意見を伺いながら、今年度中の庁舎統合方針決定と、財源確保のための基金設置を目指してまいります。
 今後の行財政改革の推進に当たっては、行政内部のさらなる効率化はもとより、公共施設の適正配置をはじめ、特別会計の健全化や受益者負担の適正化など、これまで以上に積極的に推進していかなくてはならないと強く認識しているところです。
 市長である私自身、改革の先頭に立ち、丁寧な説明を心がけながら、市政運営に努めていく決意でございますので、議員の皆様並びに市民の皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

平成25年度予算の概要

 主要な施策の内容の前に、まず平成25年度予算の概要についてご説明いたします。

国及び地方財政計画、東京都の状況

 まず国や地方財政計画、東京都の状況ですが、国の平成25年度予算は、政権交代の影響で編成が約1か月遅れたこともあり、平成24年度の補正予算と一体的な15か月予算として編成されました。歳入における新規国債の発行が前年度よりも減額となったことで4年ぶりに税収を下回る一方、歳出では公共事業予算の充実、生活保護や地方公務員人件費の見直しを図ったとされる一般会計の予算規模は、前年度比2.5パーセント増の92兆6,115億円となっています。
 また、平成25年度の地方財政計画は、やはり例年より1か月ほど遅れての決定となりましたが、平成24年度と同水準を確保したとされる一般財源総額を前年度比0.2パーセント増の59兆7,526億円と見込む中で、地方交付税については、同じく2.2パーセント減の17兆624億円となりました。
 次に、東京都の平成25年度予算は、一般会計の予算規模が前年度比1.9パーセント増の6兆2,640億円となりました。歳入では、基幹収入である都税が前年度比3.9パーセント増の4兆2,804億円となる一方で、都債は発行額を抑制し、前年度比9.1パーセント減の4,485億円となっています。歳出では、「東京の輝きを高め、都民の安全・安心を確立する取組を推進」するためとして、政策的経費である一般歳出を前年度比1.6パーセント増の4兆5,943億円としたところです。

本市の財政状況と平成25年度予算の概要

 続いて、本市の財政状況と平成25年度予算の概要についてご説明いたします。
 本市の財政状況の傾向として、昨今の厳しい所得・雇用環境の影響から、基幹収入である個人市民税の低迷と生活保護費の増加が続いています。さらに、その他の扶助費や公債費を合わせた義務的経費、サービスの拡大による物件費等、経常的な経費が増加する一方で、地方交付税の合併特例措置が縮減となるなど、歳入・歳出の両面から、年々硬直化が進んでいる厳しい状況が続いています。
 平成25年度予算編成においては、このような認識の基、行財政改革の取組や国・東京都との連携による財源確保に努める中で、まちづくりにおける重要課題に対応することといたしました。その結果、一般会計の予算規模は、前年度比8億8,500万円、1.3パーセント増の676億200万円となり、一般会計と特別会計を合わせた予算規模は、2.8パーセント増の1,090億4,817万1千円となりました。
 歳入では、市税が前年度比0.5パーセント増の298億597万1千円となりました。固定資産税の増額が全体を押し上げておりますが、市民税は個人・法人ともに減額となり、全体で前年度より増加したとはいえ、300億円には届かない状況です。地方交付税については、普通交付税が合併算定替の縮減や公務員人件費分の削減などにより、前年度比8.9パーセント減、前年度の交付実績額との比較では9.6パーセントの減の41億4,700万円になると見込んでいます。また、臨時財政対策債は、制度変更により交付団体のみに配分される方式となることから、前年度比2.4パーセント増の38億3,400万円と見込んでいます。これらの結果、財政調整基金の繰入金を除く主な一般財源の総額は、前年度比1.0パーセント、金額で4億円を超える減額という、厳しい状況となっています。
 歳出では、人件費が退職者の増加により増額となるほか、昨年同様に扶助費と公債費が増額となることにより、義務的経費全体が前年度比2.5パーセント、金額で8億円を超える増額となっています。中でも、生活保護費は伸びが鈍化してはいるものの引き続き増加が続いており、ついに70億円を超える規模となりました。また、毎年増加傾向が続いている物件費については、待機児童対策のために私立認可保育園が新たに開設されたことなどから、引き続き増加となっています。これらの経費に加え、特別会計への繰出金も含めた社会保障関係の経費が今年度も増加する見込みとなっており、市の財政を圧迫する要因となっています。
 平成25年度予算においては、厳しい財政状況の中で収支均衡を図るため、最終的には、前年度を上回る大幅な基金の追加取崩しを行うことといたしました。この結果、財政調整基金の年度末残高は、約12億8千万円にまで減少する非常に厳しい状況となりますが、今後も執行管理に努めることで、残高の回復を図ってまいります。

平成25年度の主要な取組

 厳しい財政状況の中、平成25年度予算では、これまでの継続事業だけでなく、一定の新規事業やレベルアップ事業を計上しています。それらを中心に、平成25年度の主要な取組を、私が市政運営に臨むに当たって掲げた4つのキーワードに沿ってご説明いたします。

もっと健康 もっと元気に

 まず初めに、保健・医療や福祉、健康の分野についてご説明します。
 保健・医療では、引き続き各種の予防接種事業や検診事業の充実に努めてまいります。今年度は、子宮けいがん・小児用肺炎球菌・ヒブワクチンの予防接種が国の定める定期接種となったことに伴い、接種率の向上を図るため、所要経費の全額を公費負担といたしました。さらに、これまでにない規模の流行が続いている風しんの予防接種については、その緊急性を考慮し、東京都との連携により、当面の対応として、新たに2分の1の公費助成制度を実施いたしました。
 検診事業では、平成24年度に続いて東京都の包括補助制度を活用し、がん検診の受診率向上事業として、子宮頸がん検診において受診率向上のためのモデル事業を実施・評価するとともに、今後の受益者負担のあり方についての検討を保健福祉審議会に諮問する予定です。
 地域福祉の分野では、ほっとするまちネットワークシステムの構築を目指し、平成22年度から試行的に実施してきた地域福祉コーディネーター事業について、南部圏域と西部圏域を担当するコーディネーター各1名を新たに配置することで、4名体制の本格実施に移行します。
 高齢者福祉では、地域密着型サービス等重点施設の整備として、小規模多機能型居宅介護施設と認知症高齢者グループホームを併設する施設を3施設、民間事業者への助成により整備します。
 一方で、高齢化が進展する現状においては、保健・医療・福祉の連携を強化し、地域医療・在宅医療の充実を図ることが大変重要な課題となります。そのため、第2次健康づくり推進プランにおいて取り組むとともに、今年度から作業を始める第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定においては、今後の方向性や重点的に取り組むべき施策について、前向きに検討を行っていきたいと考えています。
 また、毎年増加傾向が続いている生活保護への対応では、国や東京都の制度を積極的に活用し、被保護者の約4割を占める被保護高齢者に対して日常生活の支援や介護サービスの利用支援を行う支援員を新たに配置するとともに、被保護者に対する就労支援及び就労指導を行う支援相談員を追加配置することで、支援体制の充実と自立の促進、ケースワーカー職員の負担軽減を図ります。
 障害者福祉では、障害者数が年々増加傾向にある中、地域での雇用確保、福祉就労から一般就労への移行等を図るため、就労支援の強化策として、障害者就労支援センター「一歩」に地域開拓促進コーディネーターを新たに配置します。
 また、災害等の非常時において、障害者が必要な支援や配慮を周囲から得られるようにするため、ヘルプカードを作成、配付します。
 次に、文化やスポーツの分野では、文化芸術振興計画に基づいた複数の施策を推進するための事業の一つとして、対話による美術鑑賞事業を実施します。平成25年度は、市民への啓発とボランティア募集のためのシンポジウムを開催し、小学校における対話による美術鑑賞を担う市民ボランティアの養成に取り組みます。
 また、いよいよ本大会を迎えるスポーツ祭東京2013、第68回国民体育大会において、本市では9月にデモンストレーションとしてのスポーツ行事ティーボールを、10月には正式競技としてバスケットボールを開催します。これまでも実行委員会が中心となって、開催に向けた様々な準備と広報活動等を精力的に行ってきましたが、大会を無事に成功させることができるよう、また、その成果が今後の本市のスポーツ施策に活かされるよう、引き続き全庁的な取組を進めてまいります。
 本市では、平成23年8月に健康都市を宣言し、また、平成25年3月には、今後10年間を計画期間とする第2次健康づくり推進プランを策定しました。市民の健康づくりの推進と健康都市の実現に向けて、今後は計画に定めた重点的な取組を実施してまいりますが、併せて、健康に関する情報発信の充実、健康指導員・健康応援団の創設等の仕組みづくりやWHO健康都市連合への登録も視野に入れた検討を進める中で、最終的には市民の健康寿命の延伸を目指していきたいと考えています。

災害に強い快適な都市インフラ整備を進めよう

 続いて、災害対策等の危機管理やまちづくり、環境の分野についてご説明します。
 危機管理体制の整備としては、現在、その根幹をなす西東京市地域防災計画の見直し作業を進めています。見直しに当たっては、東日本大震災の教訓を踏まえるとともに、より広域的な視点で改訂された東京都地域防災計画との整合を図りつつ、実行性のある計画とするため、様々な視点から検討を行っているところです。今年の秋に完成予定の本計画に基づき、庁内危機管理体制の整備をさらに進めるとともに、計画を踏まえて改訂を行う防災マップ等を全戸配布することで、市民の皆様に対する周知・啓発を図ります。また、災害時における関係機関との協定締結についても、引き続き検討してまいります。
 東日本大震災以来の課題となっている、防災行政無線(同報系)の改善に対しては、市内全域で行った音達調査の結果、広範囲にわたって放送内容が聞き取りにくい下保谷・北町地域と谷戸町の2箇所に子局を増設するとともに、市境の若干の箇所でスピーカーの方向等の調整を行い、その効果を検証してまいります。また、防災行政無線を補完する緊急メール配信サービスについては、現在1社のみの対象事業者を3社に拡大することで、より多くの方に情報を即時伝達するための環境整備を図ります。
 少子・高齢化や核家族化の進行に加え、先の東日本大震災の発生により、改めて人と地域の絆の重要性が注目されています。防災や防犯、高齢者の見守りなど、地域コミュニティに期待される役割の重要性を踏まえ、本市では平成25年3月に地域コミュニティ基本方針を策定しました。平成25年度には、本方針に基づいてモデル地区を指定し、(仮称)地域協議体の活動支援と(仮称)モデル事業を試行的に実施します。今後は、これらの試行結果を検証しつつ、さらに取組を進めていきますが、一方で、先にご説明した地域福祉コーディネーターにおいては、福祉分野にとどまらず、地域支援の面からも大きな役割が期待されています。このように、地域コミュニティの取組は複数の分野に関わる問題であることから、今後は、全庁的な検討を行っていく必要があると考えています。

 次に、建物の耐震化については、平成23年4月に施行された東京都の条例に基づき、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化に引き続き取り組みます。平成27年度までの事業期間のうち、平成25年度には耐震診断に対する助成が終了となりますので、診断をまだ実施されていない所有者や管理者の方に対して、期間内の実施を働きかけてまいります。また、首都直下型地震による被害想定が見直されたことに伴い、昨年度から木造住宅の耐震化に対する補助金の申請が増加傾向にあることを踏まえ、耐震診断及び耐震改修補助金の予算を増額いたします。
 また、公共施設の耐震化では、平成27年度までに耐震化率100パーセントを目指す公共施設保全計画に基づき、保育園2園で耐震補強工事のための実施設計を行うほか、市民会館、中央図書館・田無公民館及び福祉会館2館の計5施設で、耐震診断を実施します。さらに、田無庁舎や小中学校における外壁補修工事、各施設の状況に応じた外壁の状況調査、全小中学校の体育館の天井や窓ガラス等の非構造部材等調査など、施設の安全性を確保するための予防保全に努めてまいります。
 雨水溢水対策としては、東京都と共同化による西東京都市計画道路3・2・6号線関連雨水管整備事業に対して、昨年と同様に負担金を拠出するとともに、南町六丁目の雨水対策工事を実施するほか、翌年度の対策に向けた実施設計を行います。
 続いて、まちづくりの分野では、まず、平成16年度に20年計画として作成した都市計画マスタープランが10年を経過し、中間年を迎えることに伴い、平成26年度からの後期10年間に向けた見直しを、前年度に引き続き行ってまいります。
 個別の事業では、合併時からの重点課題である「ひばりヶ丘駅周辺のまちづくりの推進」に引き続き取り組みます。特に、北口の西東京都市計画道路3・4・21号線整備事業については、事業推進のために精力的に用地買収に努め、平成25年度末には、土地開発公社による先行取得も合わせて用地取得率100パーセントの達成を目指します。なお、本事業の認可期間が現状では平成25年度までとなっているため、事業の進捗状況を踏まえ、併せて認可延伸の申請手続を行ってまいります。
 都市計画道路の整備事業では、このほか調布保谷線とかえで通りを結ぶ西東京都市計画道路3・4・11号線、保谷駅北口の3・4・15号線、ひばりが丘団地南側の3・5・10号線の各路線整備に引き続き取り組みます。
 さらに、田無駅南口駅前広場の整備については、平成26年度に予定している都市計画変更の事前準備として、平成25年度には概略設計を行います。
 その他の道路整備では、大規模開発周辺の道路基盤整備として、向台町三丁目・新町三丁目地区 地区計画関連の周辺道路整備に引き続き取り組むとともに、ひばりが丘団地西側の市道111号線の拡幅整備についても、昨年度に引き続き用地買収に取り組むことといたします。
 また、良好な景観の形成や適正な土地利用の促進に向けた取組として、市内各地域で地区計画の策定を進めておりますが、平成25年度には、先にご説明したひばりヶ丘駅北口のほか、調布保谷線等の主要な幹線道路の沿道、東大生態調和農学機構とその周辺を対象に、検討を進めてまいります。
 公共下水道の汚水処理については、下水道事業特別会計において、東町及び下保谷ポンプ場を廃止するため、自然流下により流域幹線に接続する汚水幹線整備事業に引き続き取り組みます。
 次に、緑地の保全・整備に関しては、市内に残る貴重な緑の資源である屋敷林の保全策として、下保谷四丁目特別緑地保全事業に取り組みます。当該緑地は、駅に近接した立地条件にありながら、約11,000平方メートルの面積を有する東京都内でも数少ない貴重な緑地であり、平成24年度に特別緑地保全地区としての都市計画決定がなされたところです。用地取得につきましては、国や東京都の補助制度を最大限に活用し、かつ、財政負担を平準化するために計画を見直し、購入時期を1年前倒しするとともに、地権者の方のご理解もいただく中で、購入を複数年の分割で進めてまいります。
 また、ごみの減量、資源循環型社会の推進では、平成23年度から本格的に実施し、一定の成果を挙げている剪定枝や落ち葉等の資源化事業について、収集量を前年度の250tから350tに拡大することで、焼却するごみの削減と環境に配慮した取組をさらに進めてまいります。
 最後に、福島第一原子力発電所の事故による放射線量の測定については、市内における空間放射線量の測定のほか、保育園や小中学校等の給食食材の放射性物質検査を継続して実施してまいります。

あなたと変える いっしょに変える

 次に、地域資源の活用、産業振興、市民参加等の分野についてご説明します。
 まず、地域資源の活用について、本市には合併後10周年を記念して誕生したマスコットキャラクターの「いこいーな」がございます。市内のアニメ制作会社との連携により誕生した、まさに地域資源の活用が生み出したキャラクターと言えるのではないかと思いますが、西東京市の顔として、今年度も様々なイベント等で活用することに加え、市民や関係団体の活動にも大いに活用していただくことで、さらに市の内外へのアピールや地域振興を図っていきたいと考えています。
 また、市内には、貴重な地域資源といえる3つの大学施設があり、これまでにも、それぞれの特徴を活かした連携事業を実施してきたところです。武蔵野大学とは、平成14年に締結した基本協定に基づき、人的交流を中心とした様々な取組を行っています。また、早稲田大学は、「少年野球教室」や「理科算数だいすき実験教室」に加え、今年度は東伏見キャンパスにおいて、スポーツ祭東京2013、第68回国民体育大会のデモンストレーションとしてのスポーツ行事であるティーボールを開催します。東京大学については、東大生態調和農学機構を活用した「地域連携推進事業(ひまわりプロジェクト DE OIL)」が共同事業として定着し、多くの市民の方に親しまれています。
 商工業振興の面では、平成23年度からスタートした産業振興マスタープランアクションプランに基づく一店逸品事業を推進し、本市における地域ブランドを内外にアピールすることで市内産業の活性化を目指します。平成25年度は、昨年度に認定した飲食物の一店逸品の紹介冊子の配布やスタンプラリーの実施等を通じ、広く市民等に周知を図るとともに、スポーツ祭東京2013においても冊子等を活用することにより、市外からお越しの方々にもPRしていきます。このほか、第2弾となる物販・サービス等の一店逸品の選考・認定を行います。
 また、商店街の活性化としては、東京都との連携により商店街活性化推進事業補助金を拡充し、特に自己資金を十分に確保することが困難な商店街を対象とするイベント事業・活性化事業の補助制度を新たに実施いたします。
 さらに、地域経済の活性化を図ることを目的として、昨年度に引き続きプレミアム商品券事業を実施することといたします。市内商工業者等の経営状況は依然として厳しく、景気の回復が期待される基調にあるとはいえ、それが必ずしも各地域経済に反映されるまでには至っておりません。また、近隣大規模商業施設のオープンによる市内経済への影響も懸念されることなどから、今回は、事業実施の必要性を総合的に判断いたしました。
 次に、農業振興では、東京都の補助金を活用し、平成23年度からの3か年で実施する、都市と農業が共生するまちづくり事業が最終年度を迎えます。
 平成25年度は、(仮称)ファームカー、イメージビデオ及びイメージソングの3点セットによる(仮称)農業普及啓発プロジェクトを実施いたします。これまでに、この事業により整備した各拠点はもとより、様々な形でこのプロジェクトを活用し、都市の農地が持つ多面的機能への理解が深まり、都市農業の育成に繋がるよう努めていきたいと考えています。
 なお、東大生態調和農学機構との連携につきましても、このプロジェクトを活用するほか、今後のキャンパス整備の動向などを踏まえつつ、意見交換を続けていきたいと考えています。
 地域の特性を活かし、活性化を図るためには、行政だけでなく、市民自身の多様な活動や取組が重要になります。NPO等企画提案事業では、西東京市をよりよいまちにするために、市内で活動する様々な市民団体等から毎年多くの取組が提案されておりますが、今後もこうした事業を継続することで、市民の方にも主体的にまちづくりに参加していただき、さらなる地域資源の醸成や発掘につながることを期待しています。
 また、市民が主体的にまちづくりに参加するためには、市民参加の仕組みづくりが必要です。昨年度の次期総合計画の検討においては、新たな市民参加の手法として無作為抽出による参加者募集を実施しましたが、今後も様々な機会でさらに工夫を重ね、より多くの市民意見を求めることが可能な取組を検討していきます。
 その一方では、市からの情報発信をさらに充実させることも必要です。平成25年度には、利用者の利便性向上のため、市ホームページを普及の進むスマートフォンへの対応を図ることで、より多くの市民に市政情報を提供することができるよう、環境整備に努めてまいります。

次世代への責任をしっかり果たそう

 最後に、子育て支援や教育環境の充実、将来を見据えた行財政運営についてご説明します。
 まず、子育て支援の分野では、待機児童解消に向けた取組として、私立の認可保育園2園の新設により156人分の受入枠を拡大します。さらに、認可外保育施設での受入枠の拡充策として、家庭的保育者、いわゆる保育ママを今年の10月から2室開設することで10人の定員枠を確保するとともに、東京都の新たな取組である小規模保育、いわゆるスマート保育施設の平成26年度からの開設に向けた準備を進めてまいります。
 また、市民ニーズの高い一時保育については、今年の10月から新たにひがしふしみ保育園において予約を開始し12月から実施することで、拡充を図ります。
  次に教育の分野では、教育環境の整備のため、昨年度に引き続き、小学校12校において空調設備を整備します。これにより、すべての小中学校の普通教室に空調設備が設置されることになりますが、事業の実施に当たっては、通常の国と東京都の補助制度に加えて、国による地域の元気臨時交付金を活用することで、後年度も含めた財政負担の軽減を図ります。
 東京都の重点施策である校庭の芝生化については、芝久保小学校を対象校として実施し、また、小学校の水飲栓直結給水化事業については、保谷第二小学校と碧山小学校の2校で実施するとともに、平成26年度に実施する小学校1校分の実施設計を予定しています。これらの事業は、工期の関係から既に暫定予算に計上させていただいておりますが、市の財政負担にも配慮し、東京都の時限的な補助制度を有効に活用しながら実施してまいります。
 特別支援教育の充実については、近年増加傾向にある対象児童・生徒の増加に対応するため、小学校では東小学校・柳沢小学校の2校、中学校では青嵐中学校1校において、平成26年度から新たに固定学級を開設するための施設整備を行います。
 また、大規模マンションの建設により児童数が増加傾向にある向台小学校においては、平成27年度以降に見込まれる教室数の不足に対応するため、普通教室8教室を増築するための実施設計を行います。
 一方、学校施設の適正規模・適正配置については、中原小学校とひばりが丘中学校に関して、平成24年度に設置した建替準備検討協議会による検討を継続するとともに、多くの方からご意見をいただいた小規模小学校の統廃合に関しては、より広く意識調査等を実施し、保護者や地域の方々との丁寧な合意形成に最大限努めながら、引き続き検討を進めてまいります。
 なお、次世代への責任を果たすためには、以上に申し上げたような環境整備に努める一方で、行財政改革に取り組むことにより、様々な課題を未来世代に先送りすることなく、安定的で持続可能な行財政運営を確立していかなければなりません。そのため、平成25年度予算においても、厳しい財政状況を踏まえた各種の行財政改革への取組を行う予定としています。
 まず、重点課題の取組では、人件費の抑制として継続的な職員定数の見直しを行い職員数の削減を図りました。
 また、特別会計の健全化では、国民健康保険料の料率改定を行い、およそ1億5千万円の一般会計からの赤字補てんの抑制を図りました。国民健康保険料については、広域化等の制度改正の検討の方向性も視野に入れつつ、今後のあり方を引き続き検討していく必要があると考えています。
 合併以来の最大の積残し課題と言える公共施設の適正配置・有効活用については、「公共施設の適正配置等を推進するための実行計画」に基づき、各施設の今後のあり方について、さらに検討を進めます。
 その他の取組としては、公共施設の適正配置の取組により創出したものも含めた未利用市有地の処分を積極的に進めるとともに、公共施設への自動販売機設置による財産貸付収入の拡大など、新たな歳入の確保にも努めています。
 また、事務事業の見直しとして、平成25年度には、はなバスの利用料金や敬老金、敬老行事補助金等の見直しを行いますが、これは、私が申し上げた選択と集中の第一歩と考えています。限られた財源の適正配分を図るためには、あらゆる事業の見直しを今後も継続的に行いつつ、より効果の見込まれる事業への転換を検討していく必要があると考えております。
 さらに、分権時代にふさわしい地域主体の行政経営を確立するためには、国の地方分権改革に対応するとともに、本市独自の取組も進めていかなければなりません。建築確認事務の移管に向けては、引き続き東京都との意見交換や庁内検討を進めてまいりたいと考えているところです。

おわりに

 以上、私の市政運営に関する所信、並びにそれを実現していくための基本施策を中心に述べさせていただきました。本日、提案する予算案及びその他の諸議案については、関係説明員から詳細を説明いたしますので、よろしくご審議くださいますようお願いいたします。
 平成25年度は、私にとりましては市長として最初の年度であるとともに、次期総合計画並びに行財政改革大綱の策定に当たる大変重要な年です。3月の所信表明でも申し上げましたが、社会経済情勢の大変厳しい現状を踏まえた上で、行政の総合力と職員の力を信じ全力で取り組む覚悟でございますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
 最後に、議員の皆様並びに市民の皆様のご指導、ご鞭撻を心からお願い申し上げ、施政方針を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

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