有機フッ素化合物(PFAS)
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最終更新日 2025年7月10日
有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼び、1万種類以上の物質があるとされています。PFASには撥水・撥油性、熱・化学的安定性等の物性を示すものがあり、撥水・撥油剤、界面活性剤、半導体用反射防止剤等の幅広い用途で使用されていました。
PFAS の中でも、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、幅広い用途で使用されてきましたが、現在では、国内での使用・製造が原則禁止されています。有機フッ素化合物PFOS及びPFOAは、国により、現時点では直ちに水質環境基準健康項目とせず、引き続き知見の集積に努める必要があると考えられるものとして、令和2年5月に、人の健康の保護に関する要監視項目に追加されました。
また、暫定的な目標値として設定されていた「指針値(暫定)」(50ng/L)が、令和7年6月30日に「指針値」(50ng/L)に見直されました。
水道水について
水道水におけるPFOS及びPFOA については、令和2年4月1日に「水質管理目標設定項目」として位置づけられ、暫定目標値は「PFOS及びPFOAの量の和として50 ng/L以下」となっています。
東京都水道局では、定期的に検査を行い、給水栓(蛇口)における濃度が暫定目標値を下回るよう管理しています。
なお、西東京市では、平成21年4月1日より水道業務はすべて東京都へ移管しております。
詳しくはこちら(水道水における有機フッ素化合物について)
地下水について
東京都環境局では水質汚濁防止法に基づく水質測定計画に基づき、東京都の区域に属する地下水の水質の汚濁の状況を常時監視するため、地下水質の測定を実施しています。
西東京市も4つの測定ブロックに分割され、毎年測定ブロックを変更しながら測定しています(ローリング方式)。
詳しくはこちら(東京都の地下水質調査結果)(外部リンク)
国や都の有機フッ素化合物(PFAS)に関する取組
国の取組
国内外の最新の科学的知見及び国内での検出状況の収集・評価を行い、これらを踏まえた科学的根拠に基づくPFAS に対する総合的な対応策を検討するとともに、国民への分かりやすい情報発信を通じて、国民の安全・安心に資することを目的として、学識経験者等からなる「PFAS に対する総合戦略検討専門家会議」(以下「専門家会議」という。)が環境省水・大気環境局に設置されました。
この専門家会議監修の下で現時点の科学的知見等に基づき「PFAS、PFOAに関するQ&A集」が作成されました。その他、現時点で取り組むべき事項が「PFASに関する今後の対応の方向性」として取りまとめられています。
詳しくはこちら(有機フッ素化合物(PFAS)について)(外部リンク)
都の取組
東京都ではPFASに関する取組を行っています。また、これまでに国や都などが行った地下水の調査において、都内でも比較的濃度の高い地点があることが判明しており、健康等への影響も含めて不安を感じる都民もいらっしゃることから、東京都は、その不安に寄り添い、透明性を確保しながら適切な情報発信を強化しています。
詳しくはこちら(有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)に関する東京都の取組)(外部リンク)
有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)に関する東京都の取組(PDF:3,391KB)
また、東京都では、都民の皆様に、国内等で現在明らかになっているPFASに関する情報をお伝えするため、電話相談窓口を設置しています。
【PFASに関する電話相談窓口】
電話番号:03-5989-1772
受付時間:月曜日から金曜日(国民の祝日及び年末年始を除く)午前9時から午後5時まで
Q&A(環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集(2024年8月時点)」等から抜粋)
Q1 永遠の化学物質と聞きました。一度身体に入ったら一生残るのでしょうか。
徐々に、体外に排泄されていきます。
Q2 米国などで水道水の目標値等を厳しくする動きがあるようですが、日本の水道に係る暫定目標値の50 ng/Lでは甘すぎるのではないでしょうか。
現在の暫定目標値(=50 ng/L)は、2020年当時における安全側に立った考え方を基に設定されたものです。引き続き、各国・各機関により更なる検討がなされており、我が国においても、最新の科学的知見に基づき、暫定目標値の取扱いについて専門家による検討を進めています。
Q3 健康影響に関する血中濃度の基準はないのですか。PFOS、PFOAの血液検査を受ければ健康影響を把握できますか。
現時点での知見では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が個人に生じるかについては明らかとなっていません。このため、血中濃度に関する基準を定めることも、血液検査の結果のみをもって健康影響を把握することも困難なのが現状です。
Q4 フッ素樹脂コーティングの調理器具を使っても大丈夫ですか。
身の回りの製品について、特段心配するようなことはありません。PFOS・PFOAは既に製造・輸入等が禁止されており、PFOS・PFOAを使用した製品が新たに流通することは 想定されません。
フライパンや撥水スプレー等の身の回りの製品には、フッ素コートされたものやフッ素系撥水剤を用いたものがありますが、これらに用いられるフッ素樹脂は PFOS・PFOAとは別の物質です。かつてはフッ素コート剤の製造過程で PFOA が使用されていましたが、日本国内でPFOA の使用等が禁止される(2021年)前の2013年末に、企業の自主的な取組としてこのような使用は全廃されています。
なお、歯磨き粉・洗口剤等のむし歯予防のために使用するフッ素は無機フッ素化合物であり、有機フッ素化合物であるPFASとは全く異なる物質です。
Q5 PFOS、PFOAは消火器に含まれていると聞きました。家庭で使う消火器にも含まれているのでしょうか。
通常家庭で使われている住宅用消火器にはPFOS、PFOAを含有しているものはありません。
消火器には住宅用消火器と業務用消火器の二種類がありますが、住宅用消火器にはPFOS、PFOAを含有しているものはありません。
業務用消火器の一部(機械泡消火器と強化液(中性)消火器の一部)にはPFOS、PFOAが含まれているものがありましたが、ホームセンター等の店頭で販売されている業務用消火器はPFOS、PFOAを含んでいない粉末消火器が大半ですので、家庭にPFOS、PFOA含有消火器が置かれている可能性はほとんどありません。
もし粉末消火器以外の業務用消火器をお持ちの場合は、消火器の本体に書かれている「型式番号」からPFOS、PFOAを含有しているかどうか調べることができます。
参考:日本消火器工業会「PFOS等を含有する消火器・消火薬剤の取扱いについて」(外部リンク)
参考:日本消火器工業会「PFOA等を含有する消火器・消火薬剤の取扱いについて」(外部リンク)
※「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)により、PFOS含有の消火器は平成22年(2010年)4月1日から製造、販売は行われていません。
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