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2026年3月1日号NO.625

ページ番号 797-659-091

最終更新日 2026年2月26日

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特集 震災から学び、今日の備えへ 防災を日常に、減災を当たり前に

あんしん暮らし情報/バイク・軽自動車の廃車などは3月中に手続を|退職時には国民年金への切り替え手続が必要です|3月は東京都の自殺対策強化月間「自殺防止!東京キャンペーン」話してみよう 糸口みつかるから|献血のご協力をお願いします!|生涯現役応援窓口「ミーツ(meets)」リニューアルに伴うサイト一時休止|西東京いこいの森公園 有料駐車場料金の変更のお知らせ|わが家の耐震診断をしよう|自転車駐車場の利用料割引|市民課窓口が大変混雑します|補助金・負担金の概況の公表|石神井川上流地下調節池工事の工事説明会|ユマニチュード講座 (一社)日本ユマニチュード学会と包括連携協定を締結しました|マイナンバーカード交付等事務員(4月1日付 会計年度任用職員)

あんしん暮らし情報/在宅療養連携支援窓口職員(4月1日付 会計年度任用職員)|3月の人権・身の上相談|パブリックコメント 検討結果|無料市民相談|休日診療|電話相談|教育委員会|審議会など

特集 東日本大震災から15年 あの日の記憶と、いま私たちができる備えについて|特別対談 西東京消防署長 新田 徹さん×西東京市消防団長 秋元 宏道さん×西東京市長 池澤 隆史|西東京市に、災害用トイレカーを導入!

のびのび子育て/3~4カ月児健康診査|1歳児講座|2歳児相談会|3歳児健康診査|ことばの発達・発音などに心配のある子どもの言語訓練・相談|お口の健康相談室|個別育児相談会|ファミリー学級・2日制 初めて父親・母親になる方のための教室|認可外保育施設給食費補助金の交付|保護者助成金の支給|ファミリー・サポート・センター ファミリー会員登録説明会|まますた|先輩ママとお話する会|ようこそとしょかん3月

いきいきシニア/トレーニングマシンで健康増進! すでにご利用の方も4月以降の継続利用には更新が必要です|対話型鑑賞と大人のクレパス画アートでおしゃべり+(プラス)|入院期間中の紙おむつ代の助成申請|健康体操教室(前期)|西東京Pride|わくわく催し/インドアモルック体験会

わくわく催し/女性のための腹筋・ヒップアップトレーニング(保育あり)|ヨーヨーキルトのコースターを作ろう! 不要になったはぎれ活用|消費生活市民提案事業 キャップをつくろう!ワークショップ あたらしくない布で、つくってみる|多摩六都高校生写真展|高校生が講師!ペットボトルキャップでキーホルダーを作ろう!|障害者サポーター養成講座(中級編)|事業承継個別相談会|しゃきしゃき体操パート1講座|健康を支える「発酵食品」のエコで役立つ話|ENJOYニュースポーツ 春の交流会 ボッチャ&輪投げ|下保谷四丁目特別緑地保全地区 春のイベント|みんなの伝言板

特集『震災から学び、今日の備えへ ~防災を日常に、減災を当たり前に~』

広報西東京令和8年3月1日号で一部ご紹介している、対談記事の内容を紹介させていただきます。
東日本大震災から15年。あの日の記憶と、いま私たちができる備えについて、消防団長・消防署長・市長に話を伺いました。

西東京市消防署長、西東京市消防団長、西東京市長の写真
写真左より、西東京市消防署長 新田 徹さん、西東京市消防団長 秋元宏道さん、西東京市長 池澤隆史

震災で、一番心に刻まれたこと

消防団長

地震発生時、経験したことのない激しい揺れに思わず車を降りると、足の裏から“地面が動く”感覚が伝わり、衝撃で言葉を失いました。「このまま全てが崩れてしまうのではないか」――そんな不安に包まれたのを今でも覚えています。
また、津波による甚大な被害を目の当たりにし、西東京市では想像しにくい災害が、どれほど多くの命を一瞬で奪うのかを痛感。それと同時に、多くの消防団員が避難誘導などの活動中に命を落としたことに心を痛めました。改めて、地域ごとに必要な備えが違うこと、その重要性を深く考えさせられました。消防団としては1週間ほど特別警戒活動を続けていました。

消防署長

当時、私は消防学校の教官として勤務しており、災害派遣で気仙沼に入りました。
変わり果てた景色を目にした瞬間、「人の力で何ができるのか」と自問したことを覚えています。同時に、人の力の偉大さも感じることに。
特に強く感じたのは、消防団の力、そして女性の力の大きさです。
大災害の直後、人々は緊張状態にありますが、数日経つと現実を受け止め始め、被害が大きいほど絶望感が広がります。その中で体調を崩す人や、気力を失う人も少なくありません。そんな状況で避難所を支えたのが女性の皆さんでした。助け合い、周囲に気を配りながら、声掛けや笑顔で避難所内の空気を保ち、行政の支援が届くまでの間、人々の心を支えてくれました。その姿に、私たち消防職員も励まされました。
また、被害状況の把握や救助活動の中心となったのは消防団です。地域を知り尽くした団員が正確な情報を伝え、消防職員とともに救助にあたってくれました。自らも被災者でありながら地域のために尽くす姿は忘れられません。

市長

市役所の災害対策本部の一員として最も痛感したのは、「正確な情報を集め、発信することの重要性」です。混乱が起きやすい非常時こそ、行政が必要な情報を迅速に把握し、市民の皆さんへ確実に届けることが求められます。適切な判断は、確かな情報があってこそ可能になります。平常時から情報が集まりやすい体制を整えておくことに加え、全市民とつながる広報手段の必要性を強く感じました。

首都直下地震への備え― 防災は特別ではなく、日常の延長に ―

消防団長

まず大切なのは、日常の中で“災害時の自分”を具体的に想像することです。水・ガス・電気が使えなくなった状況を思い描くことで、家にあるもので代用できる物や、不足している備えが自然と見えてきます。防災グッズをそろえるときは、“自分に必要なものを知る”ことが第一歩です。また、自宅が耐震基準を満たしているかの確認や、家具の転倒防止対策は必須です。「そのうち」ではなく「いま」取り組んでほしいです。自然災害は防げませんが、被害を小さくする準備はできます。

消防署長

首都直下地震に備えるうえで最も重要なのは、自分や家族を守る“自助力”を高めることです。特に注意すべきは、停電復旧時に発生する「通電火災」です。揺れを感知して自動で電気を止める「感震ブレーカー」の設置は、火災防止に大きな効果があります。また、家具の転倒防止は怪我の防止だけでなく、室内被害の軽減にもつながります。まずは身の回りの安全確保を優先し、できる対策から早めに取り組んでください。

市長

市では令和7年度に全世帯へ携帯トイレを配布しました。災害時に最も困るのは「水」と「トイレ」であり、まずはこの2つを確実に備えていただきたいと考えています。食料や日用品については、普段の買い物の中で少し多めに備え、使った分を補充する“ローリングストック”が有効です。首都直下地震では物流の停滞が想定されるため、一般的には3日分が推奨されていますが、7日分程度の備蓄を意識しておくと安心です。日常の延長で備えを整えておくことが、いざというときの大きな力になります。

わが家の「備え」― 日常の中で続けられる防災の工夫 ―

消防団長

家族で“災害時の自分たち”を具体的に話し合うようにしています。備えとして大事なのは特にインフラ面の代替だと思うので、水・ガス・電気が止まったらどうするかを考え、水はペットボトル、ガスはカセットコンロ、電気は蓄電池、トイレは携帯トイレと、代わりになるものを備えています。
備えているものを普段から使い、どこに置いてあるか家族全員が把握しておくと、いざというときに迷いません。私はハイブリッド車に乗っているのですが、発災時には車が“発電機”あるいは“冷暖房のある空間”として使えることにも気づきました。事前にイメージしておくことで、有事に機転が利き、「あれを使えたのに…」という後悔をしないようにしています。

消防署長

職業柄ということもありますが、私は自宅の隣に備蓄倉庫を建てています。災害時には、家族だけでなく近隣の方の役にも立ちたいという思いがあるため、備蓄は多めにしています。東日本大震災でも痛感しましたが、「自助」に加えて「共助」の視点は非常に重要です。そのため、普段から地域の方々とコミュニケーションを取り、つながりを大切にしています。物資の共有だけでなく、救助や安否確認など、いざというときに地域コミュニティの強さが大きな力になります。

市長

東日本大震災以降、毎月11日を意識し、11日のある週の土曜日を「池澤家・防災の日」としてカレンダーに記しています。この日は、ローリングストックしている備蓄品を点検することを習慣にしています。特別な行事にするのではなく、普段の買い物と同じ感覚で防災を生活に組み込むことが大切だと考えています。
また、停電時の不安を減らすため、家族分のランタンを準備しています。カセットコンロ用のガスも「3日分」と考え、3本セットを3セット備蓄しています。灯りがあり、温かい飲み物が用意できるだけで、心の落ち着き方がまったく違います。

災害に強いまちづくり―地域のつながりが生む「守る力」―

消防団長

災害時に力を発揮するのは、日頃からのつながりです。地域に住む人だからこそ気づける「小さな変化」があり、それを共有できるかどうかが事故や災害の未然防止につながる場合があります。実際に他県の下水道管事故でも、近隣の方が“異臭”に気づいていたと聞きました。日常の変化を地域で伝え合える関係づくりが重要です。そのためにも、年に1回でも地域のイベントに参加し、顔見知りになることが大きな備えになります。自治会や消防団には「情報を行動につなげる力」があります。地域の安心を守る一員として、気軽に地域活動に参加してほしいと思います。

消防署長

地域のつながりは、災害時に大きな力になります。浸水の危険が迫った際、「逃げろ」という情報を地域全体で一気に共有できれば、避難のスピードは大きく変わります。また、普段から家庭の事情を知る人が近くにいれば、高齢者や子どもの避難を自然に支援できます。地域ごとの安否確認ができれば、市全体の状況把握も早まります。一方で、近年は地域とのつながりが薄くなりがちです。だからこそ、イベントや行事を通じてゆるやかな関係を保つことが重要です。消防署としても防災イベントに積極的に出向き、顔の見える関係づくりを進めています。

市長

町内会や自治会の役割は非常に重要ですが、若い世代には距離を感じることもあります。そこで市では、小・中学校を拠点に「避難所運営協議会」を設置し、平常時から地域住民と学校が協力して避難所運営のルールづくりや訓練を行っています。協議会のメンバーは地域活動にも積極的で、イベントを通じて自然なつながりが生まれています。また、スポーツと防災を組み合わせた体験型の市民主催イベントを開催している地域もあります。楽しみながら多くの世代が参加されたと聞いています。行政だけでなく地域の皆さんとともに、こうした取組をさらに広げていきたいと考えています。

連携の力でまちを守る―消防団・ 消防署・市役所、それぞれの役割と大切にしていること ―

消防団長

私たち消防団が担っているのは、消防署を支える“すぐに動ける力”の維持です。そのためには、定期的な基本訓練が欠かせません。消防署隊への迅速な支援で、どれだけ被害を抑えられるかが大きく変わるため、必要な知識、判断力を含め訓練をしています。
また、現場では団員が地域の道路事情や住宅の配置等を熟知していることが多く、地域の細かな情報を提供することも可能です。長くその地域に住んでいる団員が多いことも、私たちの強みです。

消防署長

有事の際にスムーズに動くためには、顔の見える関係づくりが欠かせません。消防団や市役所、警察署などの職員と日頃から交流し、互いの考え方や動きを理解しておくことで、いざというときの連携が格段に良くなります。
私自身、プライベートでも市内のイベントに足を運び、まちの雰囲気や住民の皆さんの声に触れるようにしています。さまざまな場で意見交換をすることで、新しい気づきや改善のヒントが得られることも多いです。

情報も活動も滞りなく進めるためには、日常的なコミュニケーションが何より大切だと感じています。

市長

市民の安心・安全を守るためには、消防署・消防団・市役所・警察署が一つのチームとして協力し合うことが不可欠です。そのために、普段から「いま何が課題か」「将来どんな備えが必要か」を共有し、共通の認識を持つことを大切にしています。
平常時から意見交換の場を定期的に設け、災害時の動きを確認しておくことで、いざというときにそれぞれの役割が明確になり、責任をしっかり果たすことができます。

「震災から学ぶ」― 未来を守るために、いま私たちができること ―

消防団長

災害は、いつ・どこで起きるか分からないので、常に自分事として考え続けるのは難しい。だからこそ、「基本をしっかり身につけておくこと」が大切だと感じています。

そのためには、子どもの頃から災害時の行動や避難について学べる環境を、大人がつくっていく必要があります。座学だけでなく、体験を通して学ぶことが、10年後、20年後に必ず役に立ちます。その知識を使う場面が来ないことが一番ですが、もしものときに自分と大切な人を守れる力を、次の世代にしっかり残していきたいと思います。

消防署長

震災の経験を風化させないことは、経験した私たちの責任です。私は、発達段階の子ども達に、年齢に応じた総合防災教育を続けていくことが重要だと考えています。幼稚園では紙芝居、小学生には体験型の学びなど、子どもたちが自然と防災に触れる機会を増やしていくことが大切です。
西東京市では、全小学校の写生会に消防団の車両を持ち込み、団員が防災の話をしたり、車両を動かして見せたりしています。子どもたちが「かっこいい」と目を輝かせたり、自分の家族が関わっていることを誇りに思ったりする姿を見ると、防災が“身近なもの”として根づいていく実感があります。
パパやママ、身近な人がヒーローに見える瞬間って、すごくいいですよね。

こうした環境をこれからも続け、未来へつないでいきたいと思います。

市長

災害の記憶を忘れず、次の世代へ語り継ぐことが、未来の命を守る力になります。
私は職員に「防災は空振りでもいい」と伝えています。早めに情報を伝え、早めに備え、早めに避難する――その積み重ねが、大きな被害を防ぎます。
あとで後悔するより、少し早く動くことを、市民の皆さんにも大切にしていただきたいと思います。

編集後記

震災から15年が経ち、首都直下地震への備えが求められる今だからこそ、あの日の記憶を改めて思い返すことが大切だと感じます。自助・共助・公助を重ね、災害に強いまちをつくることは、私たち一人ひとりに求められる大切な姿勢です。
今回の対談では、消防団長・消防署長・市長が、震災の教訓を未来へ伝え続ける強い思いと、地域や行政で着実に準備が進んでいる現状を語ってくれました。
防災は、特別な誰かに任せるものではなく、私たち一人ひとりの生活の中にある行動です。今日の買い物、家族との会話、地域の行事――その小さな積み重ねが、いざというときの大きな力になります。
“備えること”は恐れることではなく、安心して暮らすための前向きな選択。この特集が、みなさんの毎日に防災の視点を届けるきっかけになれば嬉しく思います。

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