2024年9月15日号NO.587
ページ番号 498-524-119
最終更新日 2024年9月12日
目次
市報そのまま
軽度認知障害 MCIってご存じですか?|認知症を知ろう オレンジフェス2024 ~あたたかい明りを灯そう|スカイタワー西東京 ライトアップ
あんしん暮らし情報/車検用納税証明書の請求はオンライン申請できます|書かない窓口をご利用ください|9月1日現在の選挙人名簿登録者数(定時登録)などが確定|介護保険運営協議会委員|寄附|教育委員会|審議会など|自転車の盗難に注意!|固定資産税の減額
ゼロカーボンシティの実現へ LED照明器具買い換え助成金|動物愛護週間 9月20日~26日|柳泉園組合 水銀濃度測定結果|秋の環境美化キャンペーン|秋の全国交通安全運動 世界一の交通安全都市TOKYOを目指して
休日診療|第2回胃がん検診(胃部エックス線検査)|スカイタワー西東京ライトアップ 10月は乳がん月間|結核は昔の病気と思っていませんか?|他機関からのお知らせ
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2024年9月15日号 No587(PDF:6,029KB)
特集「MCIってご存じですか?」インタビュー
今回は、西東京市医師会会長三輪 隆子(みわ たかこ)先生にお話しを聞きました。
プロフィール
認定内科医 神経内科専門医
身体障害指定医(肢体不自由、音声言語、平衡機能障害)
静岡県清水市(現静岡市清水区)出身。昭和59年信州大学卒業後、信州大学第3内科入局。佐久総合病院、東京都立神経病院、狭山神経内科病院等にて、神経疾患、難病の診療に従事。平成7年国立身体障害者リハビリテーション病院 神経内科医長に就任。
平成19年1月西東京市下保谷にて「みわ内科クリニック」を開院。
令和5年6月より西東京市医師会医師会長に就任。
インタビュー
MCIについて教えてください
MCI(注1)とは「軽度認知障害」のことで、記憶や注意などの認知機能の低下はあっても、日常生活にはほとんど支障なく、認知症とは診断されない状態です。認知症予備軍といわれ、放置すると5年で約半数が認知症へと移行します。一方で、この状態のときに気づいて適切な対応策をとることで認知機能が改善する人や、認知機能の低下が抑えられる人もおり、認知症予防につながります。
「何となくいつもと違う気がする」「いつもできていたはずが、できないことが増えている気がする」など、本人にとって違和感のある初期症状がでていても、日常生活に問題がないと、本人も周囲も異常だと気づきにくくなります。「なんかいつもと違うな」と感じたら、もの忘れ予防検診や物忘れ外来などを活用し、専門医と話すことで早期発見につなげてほしいです。
現在では、健康診断やがん検診などが習慣化してきていますが、もの忘れ予防検診も同じくらい皆さんが当たり前のように受ける検診にしたいですね。
(注1)MCI=Mild Cognitive Impairment
MCIが進行した認知症とは、どんな病気ですか?
認知症は、色々な脳の病気が原因で「記憶力・集中力・判断力・注意力」などの認知機能が低下して、日常生活や社会生活に支障が出る状態です。約7割が主に記憶障害から始まるアルツハイマー型認知症です。そのほか約2割が脳血管の異常が原因の血管性認知症です。
都内で認知症と診断されている方は分かっているだけで、46万人を超えていて、2055年には約55万人に増加すると推計されています。予備軍は1300万人という予測も。65歳以上では3人に1人がかかると言われており、誰でもかかりうる身近な病気のひとつです。
認知症というと、家族のことが分からなくなる、徘徊するなど重度の症状のイメージが強いかもしれませんが、認知症も軽度では日常生活での問題はすくなく、周囲の助けがあれば仕事を続けることができている方もいます。この状態をできるだけ長く保つためには、「早く気づく」ことが重要です。
令和6年は認知症診療も新たなステージに入りました。アルツハイマー型認知症の新しい治療薬は、認知症の進行を遅らせる効果が期待できる薬で、今までの認知症の薬と違いMCIも治療対象となります。これにより、認知症の早期診断とくにMCIの時期での診断の重要性が高まりました。
(出典 西東京市認知症ガイドブック)
気づくためのポイントはありますか?
小さな変化なので、いままでと「違い」がないかをチェックするといいですね。
例えば下記チェックリストなどの内容です。
- いつもと違う出来事や変化があったときに、理解がしにくく対処に時間がかかる
- 買い物で、同じものを買うことや買い忘れることがある
- 知っているはずの人や物の名前、言葉が出てこないことがある
- 今までできていた家事や仕事の段取り、計算の小さなミスが多くなった
- 置き忘れやしまい忘れなどで、探しものをすることが増えた
- 新しいことをしたり、多くの人と話したりするのが面倒だと思うことが増えた
チェックが2個以上の人は、検診を受けたり、予防策を実践したりするのが望ましいです。
他にも東京都福祉局ホームページ(外部リンク)では、Webでチェックするものもあるので、活用してください。
どんな人がなりやすいですか?
高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある方は明らかになりやすい傾向にあります。
難聴やうつ病の方、過度にアルコールを摂取する方も認知症のリスクが高くなります。
予防するにはなにが大切ですか?
最も有効なのは、人と交流し色々な人と話をすること。そのためには、耳が聞こえづらい方は、早めに耳鼻科で相談することも重要です。聞きづらいと、会話をするのがおっくうになり、その結果コミュニケーション不足で認知機能低下のリスクにつながります。
毎日同じことの繰り返しは楽ですが、脳への刺激が弱く機能低下につながります。いつもと違う人に会う、場所に行く、新しい料理にチャレンジする等、なんでもよいので、楽しみながら変化のある生活を心がけることが重要です。
人とのコミュニケーションが苦手な人は、趣味を見つけたり、いつもと違う道を歩いたりするのも効果的です。新しいことに取組み、脳を使うことが大切ということですね。
あとは、健康でいること。
1.生活習慣病を改善する
2.適度な運動をする
3.栄養バランスのとれた食事をする
当たり前ですが、細胞は生きているので、健康でいることは脳にも十分な酸素と栄養がいきわたり認知症予防につながっています。
市や医師会も様々な取り組みをしているので、この特集を機に、正しい知識と対策を皆さんに知っていただけると嬉しいです。
もしかしたら…と思ったら
認知症サポート医に相談
東京都では地域で認知症の予防や医療体制の充実を図るため、専門的な研修を受けた医師を「認知症サポート医」として認定しています。
お近くの専門医を探すのは東京都福祉局ホームページ(外部リンク)から
高齢者の日常生活などのお困りごとを相談したい場合は
- 高齢者支援課地域支援係 電話:042-420-2811
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