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縄文まちづくり提案 下野谷遺跡を活かして

ページ番号 993-104-391

最終更新日 2015年11月5日

 9月20日(日曜日)、13時から中学生による「縄文まちづくり提案 下野谷遺跡を活かして」というイベントが、早稲田大学の講義室にて行われました。

 このイベントでは市内に住む中学生が、今年3月10日に国史跡として指定された下野谷遺跡を題材にして、良いまちづくりをしていくための提案をしました。これまで2回のワークショップを行っており、そのまとめの回でした。

 中学生の提案に入る前に、早稲田大学社会科学部教授の卯月盛夫先生が、「こどものアイディアがまちを変える」という講演を行いました。

スクリーン1

スクリーン2

 講演では、新宿区や宮城県の松島の公園、高知県の高知市役所など5つの地域や施設で行われた、中学生や高校生の意見やユニークなものづくりについての事例が紹介されました。

 新宿区では、あまり利用されていない公園が利用しやすい雰囲気にするために、お祭りを開いたり、「こどもピカソ計画」と題して公衆トイレの壁に絵を描いたり、子供たちが望む遊具をプレゼンにより設置してみたりと、様々なまちづくりがされてきました。事例の中では、大人が全てを決めるのではなく、子供たちの意見を前面に推すことが多かったそうです。何故かと言うと、遊具やトイレなど公園で使用しているものに、自分たちの意見が反映されるという楽しさを子供たちに味わってもらうためだそうです。

スクリーン3

スクリーン4

スクリーン5

(宮城県松島町:子供たちがデザインしたベンチ)

スクリーン6

(高知県高知市役所:子供たち考案の食堂)

 卯月先生は、「子供には大人を引っ張る力がある」と事例を紹介され、子供たちが純粋な気持ちで発言したことが、大人にいい影響を与え、大人や社会を変えるエネルギーとなっていると考えるので子どもの提案を、様々な人に見てもらいたいとお話しされていました。

スクリーン7

(卯月先生の子供に関する5つの提案)

 中学生のアイディア提案では、「縄文遺跡公園の整備内容」「広報・PR活動」「まちづくりへの展開」の3つのブロックに分けて発表されました。
 縄文時代に食べられていた食事を提供するレストランや給食、縄文人になりきるもの、縄文村を作るもの、有名人にアピールしてもらう、町並みの中に縄文時代に関連したものを加えるなどといった意見が発表されました。どの提案もバラエティに富んでいて、何度も笑いが起きていました。

発表資料

発表資料2

(縄文人になりきるための施設)

縄文時代の土器などのデザインをモチーフにした文房具

(縄文時代の土器などのデザインをモチーフにした文房具)

下野谷遺跡行きのバスルート案の際に考えられたバスのデザイン

(下野谷遺跡行きのバスルート案の際に考えられたバスのデザイン)

提案資料

提案資料2

(町に縄文時代を復活させようとのタイトルでの提案)

 この他にも、田無タワーと二大巨塔にするための土偶タワー、地下トンネル、博物館、地層ドリンクなど、十人十色な提案がされました。しかもただ提案するのではなく、どうやったら西東京市への観光客を増やせるのか、下野谷遺跡をアピールすることができるのかということがきちんと考えられていることに驚きました。
 文化財保護審議会委員と高校生三名のコメンテーターから意見をいただいていました。現代にも続いている食の良さはこれからも伝えていくことが大切、一回きりではもったいないためこれからもこのイベントを続けてほしいという声が挙がっていました。
 卯月先生も、「子供たちの提案や思考は市にも民間にとってもいい材料であるため、これだけで終わらせてしまうのはもったいない。子供たちの持っているエネルギーをもっと色々なことに使ってほしい。」と述べていました。
 丸山西東京市長も、「子供の自由な発言でコミュニケーションをとることで、スキルアップに繋がる。創造性のある子供たちを育てていくまちづくりをしていきたい。」と話していました。
 子供たちの考えることは、大人たちを巻き込んでより良いものにしていくための大切なものだとわかりました。全てが実現することは難しいと思うけれど、時間をかけて子供たちが考えた案は、今後何かに活かされればいいと思いました。柔軟な考えを持った子供たちにしか発想できない世界をのぞくことができ、とても面白い提案会でした。

(取材・写真:武蔵野大学学生記者 伏見祐希)

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