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最終更新日 2022年10月13日
空気の澄んだ日には、西東京市の各所から富士山が見えます。富士山は過去に何度も大噴火を繰り返し、その際に流れ出た溶岩や噴出物により、山体が大きく成長しました。富士山の魅力の一つは、円錐形状の美しい山体です。富士山は東西南北のどの方向からもほぼ円錐形状に見えます。しかし、地形図などを使って全体の形を注意深く観察すると、富士山の山体は北西から南東方向にやや伸びたような形をしていることが分かります。これは、複数ある富士山の火口が北西から南東方向に並んでいるためです。このように火口が並ぶ理由は次のように考えられています。
火口は地中のマグマが地殻の割れ目を通って地表へ出る場所です。そして、地殻の割れ目は、地殻にかかる横方向の力の向きに平行に多くできます。つまり、富士山の地下では北西から南東方向に地殻が押し合っているために、北西から南東方向に火口が多くできたと考えられます。
(市報 令和4年10月1日号掲載)