第96回 細密画が表せるもの
ページ番号 358-969-385
最終更新日 2023年2月27日
写真がない時代、生きものの記録は絵で残されていました。生きものの細かな作りや模様を正確に描いた絵は細密画と呼ばれます。
写真で記録が残せる時代になってからも、細密画は図鑑に使われ続けました。
写真はピントを合わせた位置の手前や奥にあるものの輪郭がぼやけてしまいますが、絵であれば全てをくっきりと見せることができるからです。
また、特徴がわかりやすいアングルにしたり、一瞬の動きやふつうでは見られない断面の様子を表したりと、人が描いていることで写真に残すのが難しい場面を表現できます。
生きものについて調べるために正確な描写が求められる図鑑には、むしろ細密画の方が適している場合もあるのです。
図書館など図鑑が揃っているところに行った際には、いくつかの図鑑を開いて、細密画と写真の違いを比べてみてください。
細密画
