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第54回 アインシュタイン最後の宿題

ページ番号 821-950-508

最終更新日 2018年12月1日

 1916年、物理学者のアインシュタインは一般相対性理論から重力波の存在を予言しました。重力波とは空間を歪めながら進む波のことで、重力波が伝わると空間から全ての物の長さが変化します。ただしこの現象の歪みはあまりにも小さいため、アインシュタインも「実際に重力波を発見することは不可能であろう」と言い残しました。
 しかし予言から100年後の2015年9月14日、アメリカの重力波観測施設LIGO(ライゴ)が重力波を発見しました。LIGOは1ミリメートルの10億分の1のさらに10億分の1という空間の歪みも検出可能で、このときの重力波からはブラックホール同士の衝突現象を明らかにしました。この成果から3人の物理学者が2017年にノーベル物理学賞を受賞しました。アインシュタインも宿題を解いてもらい一安心していることでしょう。
(市報 平成30年12月1日号掲載)

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