第12回 切っても切れない ひとと林の深い仲
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最終更新日 2016年4月7日
武蔵野の原風景といえば雑木林。その多くは自然にできたものではなく、人の手で作られたものです。江戸時代、北多摩地域では開墾した土地にコナラやクヌギなどの落葉樹を植え人工林を作りました。成長した苗木は10年ほどで薪に、落ち葉は畑の堆肥になり、定期的に伐採と苗木を植えて育てるサイクルが生活に定着していました。しかし電気やガスが普及すると林の管理がされず、
高木の集まる暗い林が増えてしまいました。
多摩六都科学館の雑木林もその暗い林でしたが、昨年秋に思い切って全体を伐採し、今年3月末には西原自然公園から譲り受けた約100本の苗木を植えました。10年単位での取り組みですが、草地から林へと、さまざまな生き物の変遷も含め、新しい林ができていく過程をぜひ観察してみてください。
(市報 平成27年5月1日号掲載)
[写真:苗木を植える様子]
