第73回 魚の体がきれいな色になる理由
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最終更新日 2020年8月13日
暑い日が続くようになりました。私たちヒトは少し疲れてしまう日もありますが、魚たちは一番元気になる季節です。初夏から夏にかけて繁殖期を迎えるオイカワという魚のオスは、この時期になると緑と朱色の綺麗な「婚姻色」と呼ばれる体色になり、臀(しり)びれを長く伸ばし、顔には「追星(おいぼし)」という突起物を出します。その姿がメスには魅力的に映り、無事ペアになったオスとメスが交尾をします。
一方、ハゼの仲間ではメスが婚姻色を出す種があり、オスの作った巣穴に入り卵を産み付けます。多摩六都科学館の水槽でもオイカワがきれいな婚姻色を出しています。また、カワムツやウグイも婚姻色を出し、縄張りに入ってきた魚を追い掛け回す行動を見せています。ぜひ繁殖の時期にしか見られない体色、行動を見にきてください。
(市報 令和2年8月1日号掲載)