第22回 たかが三角形、されど三角形
ページ番号 155-806-316
最終更新日 2016年4月7日
日本では、図形の性質について小学生の頃から習い始めます。その内容は約2,300年前に活躍したエウクレイデス(英語読みでユークリッド)がまとめた「原論」の内容に他なりません。「原論」は現代でも通用する「平面の幾何学」が美しくまとめられています。
19世紀になり、2,000年前の幾何学では当てはまらない例が見つかりました。
例えば、「三角形の内角の和は180度」という性質を考えてみましょう。空気を入れる前のビーチボールの表面に三角形を描いてから、膨らませます。すると、足した角度は180度以上となります。このように歪んだ面でも成り立つ幾何学が必要となったのです。
今では歪んだ平面や空間でも適用できる「非ユークリッド幾何学」が発展し、先端科学には欠かせない学問となっています。
(市報 平成28年3月1日号掲載)
[写真:歪んだ三角形の例]
