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第79回 科学の視点で考古学

ページ番号 279-387-747

最終更新日 2021年2月12日

 多摩六都科学館では西東京市の社会教育課と共催で考古学の教室を開催しています。科学館でなぜ考古学?と思うかもしれませんが、科学の視点が加わった研究によって、縄文時代イコール採集生活という一昔前のイメージが大きく変わってきているのです。
 土器に残っているくぼみ(圧痕あっこん)を詳しく調べる研究がその一つです。
土器の表面をよく見ると、粒状のものがめり込んでへこんだ痕が見つかることがあります。このくぼみに歯科医が歯型を取るときに使うシリコンを入れて固めると、へこみの形や表面の模様が写し取られ、もともと埋まっていた粒がどんな植物だったのかを調べられるようになります。考古学の調査に植物学の知識を持った人が加わることで、土器から読み取れる情報がぐっと増えるのです。この研究により、縄文時代後期には小豆や大豆の栽培が始まっていたことが明らかになりました。
 
(市報 令和3年2月15日号掲載)

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