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第16回 天才が残した100年越しの宿題

ページ番号 869-756-500

最終更新日 2016年4月7日

 夏休みの宿題はいつの時代も苦労しますが、世紀の宿題となればなおさらです。1915年、アインシュタインは「一般相対性理論」を発表しました。特殊相対性理論(1905年)では宇宙の光の速さが不変であるため空間や時間が伸び縮みすることを発見しましたが、一般相対性理論では、重力によっても空間や時間が歪むことを予言したのです。
 現在、大質量天体により光の道筋が歪む『重力レンズ効果』や、GPSには欠かせない時間の補正は一般相対性理論の正しさを示しています。しかし、理論が予言する「重力の歪みが波として伝わる」重力波は、いまだ誰も観測できていません。
 アインシュタインの宿題に挑む研究は、東京大学宇宙線研究所が田無に拠点を構えていたころから積み上げられてきました。現在、神岡鉱山(岐阜県)の地下に重力波観測装置KAGRAの建設が進み、今冬から試験稼働の予定です。世紀の宿題は田無で育まれた研究により、解き明かされる日を待っているのです。
(市報 平成27年9月1日号掲載)

画像:アインシュタイン

[写真:アインシュタイン]

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