第91回 長い?短い?昆虫の寿命
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最終更新日 2022年8月30日
生きている時間がセミは1週間、カゲロウはたった1日しかなくて儚い命、などと言われることがありますが、実際はどうでしょう?アブラゼミは卵から生まれて土の中で過ごす幼虫の期間が2~5年、地上に出て羽化して成虫の姿になってからが2~3週間と考えられています。カゲロウも幼虫の期間は2年くらいあり、その寿命はむしろカブトムシよりも長いのです。
動物の一生は、個体が卵や母体から生まれ出てから死ぬまでの期間を指しますが、幼虫と成虫の姿が大きく異なる種類が多い昆虫の場合、卵から出てきたときよりも成虫の姿になった時点を命の始まりと捉えがちなようです。「この生きものの寿命はどのくらいか」、そんな視点で調べてみると、儚いと思っていたものが今までとは違った見え方をしてくるかもしれません。
セミの羽化(うか)
